雲取山、石尾根縦走〜鷹巣山 山行ご報告     吉田 佳代

期  日 1998年11月22日(日)23日(月) 
メンバー 吉田佳代、中村 孝
22日(日)
 
【天候 晴れのち曇りのち雪】 新宿8:19――奥多摩9:54――鴨沢11:30頃―
―雲取山奥多摩小屋キャンプ場16:00頃
23日(月)


 
【天候 晴れ】 奥多摩小屋テント場(7:45)――雲取山山頂(8:25〜8:50)―
―テント場(9:30〜10:00)――七ツ石山――鷹巣山避難小屋(12:10〜13:20)―
―鷹巣山(13:45〜14:00)――水根(16:00〜16:25)――奥多摩・立川――東京19:00頃



 
 新宿から乗り込んだホリデー快速は非常に混んでいて、やっとのことで奥多摩に着くと駅も大混雑。バスに乗るのもままなりません。なんとか臨時バスに乗り込んで鴨沢に到着。
 
 鴨沢でしばし休憩の後、先生に先導して頂いて期待と不安を抱えながらいよいよ本日の目的地である奥多摩小屋を目指して歩き始めました。なだらかな山道でどこまで行っても高くなったと感じられないのですが、ふと周りを見渡すと向こうの山の頂上が目線の高さにまで来ていました。
 
 少しづつ急な斜面なども現れ、その頃から霰が降り始め1時間ほど経つと本降りの雪へと変化してきました。どんどんガスが出てきて周りの風景が見えなくなってくると同時に寒さを感じるようになります。登りの辛さ以上に天候の変化に気を取られるようになってきました。もし1人だったらどうするかなぁと思いつつ先生の後を歩いていくと、七ツ石山への道との分岐点に到着し、きっと晴れていたら展望が開けるであろう道を奥多摩小屋の方向へ向かって進みます。非常に気持ちの良い広々とした道で兎のような気分でてくてく歩いていくと明るいうちにテント場へ到着することができました。
 
 教えて頂きながらテントを張って小さな乾杯の後、夕食の準備をしている間も雪は降り続きます。私にとっては久しぶりの火を使っての料理で美味しく焼き肉&野菜を頂きました。あたりは真っ暗になりましたがそんな中テントを張っているグループもいます。暗く雪の降りしきる中の作業は大変だと思いつつ、お酒で体を温めた後休むことになりました。温かく眠りにつけたものの夜中に風の音で目覚めそれからが寒くて仕方がありませんでした。
 
 結果、5時半頃に起きる体勢に入ったもののダウンしてもう一度寝かせて頂き7時頃起床。先生の朝食中もうだうだし何とか7:45に頂上に向かって出発することができましたが、あたり一面は綺麗な綺麗な銀世界。しかも晴天で富士山、南アルプス、奥多摩、奥秩父の山々がとても美しく見えてうだうだが吹き飛びました。
 
 頂上までは急な坂となだらかな道が交互に現れて1歩進んでは半歩ずり落ちることもありましたが、40分程で頂上に到着。これまた絶景!山々と雲海、そして樹氷に囲まれて最高の時間を過ごしました。下りは慎重に下りてテントに戻りましたが何だか家に帰ってきたかのようにほっとしました。
 
 そして次は七ツ石山に向かって出発です。昨日の分岐点まで戻ってここから見上げた山にじぐざぐに登っていくとそこが山頂でした。ここもやはり景色が素晴らしく嬉しくなってしまいます。少し休憩をとって次は石尾根づたいに鷹巣山を目指しました。多くの人が鴨沢に下りていく為に本当に人がいなくて静かな山歩きが楽しめました。長い長い尾根をひたすら歩き続けるのですが、途中で背中の筋を違えたらしくザックを背負っているのが辛くなり少し悲しくなってしまいました。
 
 お昼頃に避難小屋に到着。昨日の食材とスープでお昼を頂きましたが、この時点で背中の痛さとちょっと歩き疲れとで放心状態。下山ルートの選択時には弱気が顔を出し鷹巣山も巻いてしまおうかという気分になってしまいましたが、下山はコースタイムより早いだろうし、せっかくだから頂上へ行きましょう、との先生のお言葉とご飯を食べて元気を取り戻したこともあって頑張ろうと思い返します。 
 
 またもやゆっくり登っていくこと30分弱。やっぱり登って良かったという気持ちでいっぱいになりました。ここでも午後の山々が水墨画のように綺麗で、寝ている人・ラーメンを食べようとする家族・・それぞれの午後をゆったり楽しんでいてのんびり気分になりました。
 
 下山は水根沢沿いの道を歩いたのですが沢が心地よく紅葉がとても綺麗で、さらに立ち止まってふと後ろを振り返ると石尾根のあたりに夕日が当たってこれまた心休まるような美しい光景で、この道ではかなり長い間秋の美しさを満喫できました。最後は通行止めのため少々急な斜面を下って車道へ出ました。
 
 水根からの道は渋滞でしたが、奥多摩ではいいタイミングで電車に乗れて小さな乾杯をしながら帰途に着きました。今回もたくさんの反省点を抱え今後の課題として努力することを決意すると共に、今回もとてもとても楽しい山行をさせて頂けましたことをご報告致します