中村JRの九州の山旅 「第1回 開聞岳」    
文 中村 優 

期  日 1997年10月26日() 
メンバー 中村優だけ
タイム 2合目登山口(8:05) -- 4合目(8:30) -- 7合目(9:00) -- 開聞岳山頂(9:30〜10:50) --  7合目(11:20) -- 4合目(11:35) -- 2合目登山口(11:45)


 当初北海道へ行くつもりでいたが当然雪が降り積もっていると言うので変更し、暖かい九州に行くことに!しかし、暖かいだろうと思ったのは甘く、この時期に連日28度以上の猛暑に見舞われるとは思ってもいなかったが、朝晩はすこぶる寒い日々を過ごす羽目になる。

 眠い目をこすりつつ西鹿児島5:13発の1番電車にもぐり込む。さすがに人はまばらである。しばし車中にて眠る。指宿駅にて乗り換えるころになると多くの人にて混雑する。 -- どうしてかナ? -- 昼過ぎまで枕崎行きの電車がないからなのだ。

 山川駅を過ぎたあたりから正面になだらかな金字塔の様な美しい型の山が見えてくる。開聞岳である。車中よりボーっと眺めていると開聞駅に到着。しかし、降りるのはわたしだけ。

 目の前は開聞岳しかなく人も店もなーんもない。町役場、開聞中学校と緩やかな車道を歩いていく。マチビトには会わず車だけが通り過ぎる。

 登山道入り口前の公園で水を補給し、身支度をする。しばらく行くと2合目登山口である。1合目というか起点は駅のようである。やはり南の山らしく樹木が生い茂っていて、まるでジャングルには入り込んだように感じられる。 

 4合目あたりまでは砂礫に足をとられて歩きずらい5合目、7合目の休憩所からの眺めはとてもいい。きれに長崎鼻、イッシーで有名になった池田湖も見える。岩の急坂を登るとパット視界が開ける。円錐型のやまだから入り口から頂上までぐるっと1周りするような登山道が続く。見上げると頂上が見える。最後木をかき分けて登ると924mの頂につく着く。思ったより疲れたが展望は素晴らしいものがあり遙か遠くまで見える。駅から自分が歩いて来た道筋が確かめられる。食事をし、ゆっくり休むことにする。

 来るわ、来るわ、どんどん登ってくる。「ゆりかごから墓場まで」、じゃなく子供から高齢者までうじゃうじゃ来る。

 1人に写真を撮ってあげると次から次に撮ってくれと押し寄せてくる。仕方なくカメラマンに変身(ドゥ)。そういながら私も証拠写真をパチリしてもらう。

 この町の中高校生は気持ちがいいのであります。部活でランニング中や友達と歩いているときでも私とすれ違おうとすると足を止め「こんにちは」と挨拶をしてくれるのです。今どきこの様な子供たちはいないゾー。とてもうれしく満ち足りた気持ちになりました。

 電車が当分ないので開聞をぐるっと回り、長崎鼻を通って行くバスに乗り、汗を流すべく海岸沿いの砂蒸し温泉にて疲れを癒しました。極楽、極楽。ビールを飲みつつ…。

 これにて本日は終わりです。 次回は「宮之浦岳」です。

編集者注   私どもは九州の山と言われてもどこにどんな山があるのかさっぱり分かりませんし「金字塔の様な型の山」と言われても想像できません。つきましては次回よりは必ず概念図のようなものを添付して下さい。そうすれば、この会報用に購入したシャープのスキャナーJX−250W3にて取り込みます。写真でも可なのでよろしく