Author Archives: hokuryo_ac

12/6の集会報告をアップしました

袖沢南沢岩穴沢左俣~白石沢スラブ

期日:2017年10月14~15日
場所:奥只見・袖沢南沢岩穴沢左俣~白石沢スラブ
メンバー:つりし(L)ハギ・コバ・うえ・ノリ・つかみ(記)

コースタイム:(前夜泊)
一日目/
奥只見ダム駐車場7:20→ 袖沢~南沢~岩穴沢出合9:20→ 岩穴沢左俣10:00→稜線15:00→BP18:10
二日目/
BP7:00→ スラブ8:00~登攀完了9:00→岩穴沢出合12:50→南沢出合14:20→袖沢出合15:35→奥只見駐車場16:50
→GPSログはこちら

「うわー!凄い!」山の領域で何度も発して来た言葉。
今回もスラブの姿を目にした瞬間「うわー!」と合唱団のように飛び交った。絶好の山日和、と云うよりはむしろ霧付きの曇り天気。それでも「うわー、凄い!」ホントに凄かった。
突如として現れるスラブは、まさに奥只見の秘境である。
ネットで検索しても、このルートを最初に開拓した「トマの風さん」と、次に行った「山登魂さん」の記録しか出てこない。(大いに参考にさせていただき本当に感謝です)
今回挑んだメンバーは6名で内4名が女子、そして今年沢デビュー者2名、このメンバーで未踏に近いルートにチャレンジ。途中、膝の痛みと戦ったハギさん。風邪から体調を崩したうえちゃん。細身の体に重いザックを担ぎながらも、泣き毎一つ言わない明るいノリちゃん。彼女はデビューしたてだが、どんな滝でもスイスイと登って行く。そして今年で四年目になるけど、未だ自立できずにいる私。こんな私達をリーダーが「女子が満身創痍で頑張りました」と評してくれた。なんだか嬉しい。ボロボロになりながらもたどり着き、歩きぬいた未踏(にちかい)ルート。

【前夜泊】

小出ICを降りて、近くにある公園の駐車場にて幕営。この日はつりし車のみで、19時に東京を出発。渋滞も眠気もなく22時前には到着。素早くテントを張り軽く乾杯。明日からの二日間にわたる山行、どうか晴れますようにと願う。曇り時々星空。23時には横になる。なんとも理想的な就寝となった。
一方、コバ車は夜中に出発。予定よりも約二時間も早くに到着した。この日の行動予定を振り返ると、早くに合流出来たことも大きかった。でなければ、藪の中でセルフ付きのビバークになっていたかもしれない。

【一日目】

奥只見ダム駐車場。他に駐車している車はなし。数匹の猿たちがこちらを見ている。10月とは思えない程冷え込んでいる。これから沢に行くと思うと、寒さが一層身に染みる。
さあ、出発。まず袖沢沿いの林道歩き。おしゃべりしながらゆっくりと歩きたい、そんな感じだが、これから向かう未踏の地にそんな余裕はない。時より男子に離されながらもスタスタ進む。

shiraishi01袖沢

次に南沢のゴロー歩き。大きめな石の上を飛び乗ったり、避けたりしながら進む。単調な動きの連続。帰りもまたここを通るんだなー、とまだ始まったばかりの山行なのに下唇が突き出る。出発から約2時間のアプローチも終了。いよいよ岩穴沢の出合。ここから入渓となる。時間短縮と荷の負担を軽減するため、最初から沢靴で出発。なので差ほどの時間もかからず、装備を整え沢に入る。歩き始めてすぐに、秋の味覚、ぶなしめじを発見。テンションが上がった。

shiraishi02ぶなしめじ

岩穴沢左俣を遡行。なだらかなナメ床が連続している。うっすらと曇りがちな天気の影もあってか、奥深い大自然の癒しに溶け込んでいく・・そんな感覚。スラブに行くまでのアプローチと思っていたが、想定外の楽しい時間を過ごした。5~6m級のナメ滝がいくつか現れる。お助けロープを何度か出してもらいながら超えてゆく。万が一などあってはならないので、慎重にと神経を集中しているが楽しい。しかし、進むにつれ、徐々に厳しく辛くなっていった。快適だったとは言え、ひざ下は当然濡れてるし、上半身も滝の飛沫などで濡れている。照りつける日差しはなく、体が冷えていく。慎重をきして何か所か、ロープを出す。6名の大所帯。登り終えるまで時間もかかる。
10m程のヌルヌルの滝は右側から必死に潅木を握りしめながら巻いた。
稜線に近くなったところで大滝出現。1段目15m2段目10m3段目35mの3段構えだ。見た目は階段状でも、取りついてみると簡単ではないので全てロープをだす。リーダーが先頭を行き、所処滝の飛沫を浴びながら登って行く。3段目は30mロープでは滝上までわずかに届かず左岸の潅木にフィックス、皆が登り終えるまで結構な時間を費やした。

shiraishi03岩穴沢
shiraishi04大滝

大滝を越し、沢形をしばらくたどると藪の平らな稜線に出た。計画より既に2時間押している。ここから本格的なやぶ漕ぎが始まる。道なき道を進む。離れると何処へ向かえば良いのかわからなくなる。なので必死について行く。30分ぐらい進むと、ちらりと白いスラブが姿を見せた。「うわー!」歓声が飛び交う。
喜びも一入、痩せ尾根や行く手を遮る潅木たち。秋の夕暮れはあっという間で、日がどんどん暮れて行く。稜線900m付近から稜線を外れ、白石沢の方へ降りて行く。17時頃、ヘッテン装着、辺りは真っ暗、励まし合いながら進む。途中落差2m程の岩の段差に遭遇。安全のためロープをだしてもらう。その間にリーダーは、幕営地まで降りるルートを確認しに行った。全員が段差を降りたころには、リーダーの姿は全く見えなくなってしまった。大声で呼びかけると彼方から返答が。何も見えない中、声がした方角を手掛かりに進む。まさにサバイバル。こんな経験したことなかったので、興奮した。リーダーの明かりが見えた。互いに明かりを手掛かりに誘導。無事に到着。予定より3時間遅れての到着。「あーよかった・・」ほっと、安心に包まれながらも、早々に設営開始。通常、薪拾いに時間を要するが、そこら中に薪があったので一時間もかからず、乾杯の席に腰を下ろすことできた。

shiraishi05痩せ尾根
shiraishi06スラブの姿が

【二日目】

日没後の到着となったので、昨夜は気づかなかった。藪から抜け出た場所が、ドンピシャだった。少しずれていたら、斜面が急なスラブ帯で登り返さないといけなかったか、もしくは湖でドボンになったかもしれなかった。
これもまた「うわー、凄い!」さすがだったのか、幸運だったのかいずれにせよ、全て含めて貴重な経験だ。

shiraishi07幕営地

朝7時、テン場を出発。白石沢を進むこと1時間でスラブにたどり着いた。沢を登り詰めた箇所でクライミングシューズに履き替える。少しだけ重くなったザックを背負い、スタスタ登りだす。5分とかからずダイナミックなスラブに囲まれた。
「うわー!凄い、すごーい!」300度に広がる大パノラマ。見渡す限りの大自然。私たちの他は誰もいない。寝っころんだり、ポーズを撮ったりと童心にかえる。ここに来るまでの長い過酷なアプローチが消え去るような錯覚さえ覚える。昨年、計画を立てたが天候に恵まれず断念。一年越しでのトライ。それも6名で。白石沢スラブにいる。快適なスラブ、見事なスラブだ。左ルートをコバさんが偵察に登った。稜線まで距離がありそうだったので、リーダーを先頭に中央ルートを進んだ。岩の表面が浮いてる箇所もあったが、ロープを出さずに1時間程で稜線に到着。そのまま稜線を右側に進む。

shiraishi08白石沢スラブ
shiraishi09みんなでポーズ

快適だったスラブとはうってかわり、稜線上は所々しっかりした藪漕だった。30分ぐらいしてから、しとしと雨が降りだして来た。霧雨近い雨だったが、止むことなく最後まで降り続けた。雨の中のスラブなど想像を絶する。ギリギリセーフだった。約4時間弱の稜線歩き、それから岩穴沢左沢を下降し(懸垂を4回くらいした)来たルートを戻って行く。

shiraishi10スラブの稜線
shiraishi11岩穴沢下降
shiraishi12南沢

出発も1時間遅れていたら。いや30分遅れていたら。方角がわずかにずれていたら。真っ暗闇の中ヘッテンの明かりで進んだ・・等々、一歩違いで大変なことになっていたかもしれない、今回の山行。こんな経験は滅多にない。あちこちにぶつけた痣や擦り傷。だけど、無事に終え逞しくなった気がする。それもこれも、的確にみんなを引っ張ってくれたリーダーつりしさんや、しっかり皆を支え見守ってくれたコバさんに感謝。そして、貴重な体験を共にした仲間たち、みんなにありがとう!

【装備】
・お助け紐:10m ・ロープ8㎜30m  
・カム(使わなかった) ・ハーケン ・ハンマー 
・沢靴(フェルト) ・クライミングシューズ

爺ヶ岳東尾根

日程:2017年3月18~19日
メンバー:コバ(L)、ウエ(記)

コースタイム
3/18 7:30 登山口〜10:40 JP〜11:40 P3〜14:00 P1
3/19 7:30 P1〜9:00 爺ヶ岳山頂〜9:45 P1〜10:15 下山開始〜12:00 P3〜13:00 JP〜15:00 登山口

3/18(土)快晴

前夜23時頃に都内を出発し途中のSAで仮眠をとった後、早朝旧鹿島山荘前へ。
7時頃到着の時点で6台ほどの駐車スペースはほぼ満車だ。
準備を整えて7:30に出発する。
民家の脇を通り抜け、おばばの碑が登山口の目印。
かつては鹿島槍の最も一般的な登山口はこの鹿島集落で、「おばば」こと鹿島山荘の狩野きく能さんは歴史的な登山家を幾人ももてなした有名な方なのだそう。
その向かいには「爺ヶ岳東尾根冬期登山口」の看板も。冬の北アルプス入門ルートとして人気のようで、同じ日に8パーティくらい入山していたのではないだろうか。

Ggatake01おばばの碑

登山口からはイキナリの急登だ。
稜線に出るまでの約2時間半、ひたすら登る。幸いトレースはしっかりだが、晴天すぎて暑さがつらい…

Ggatake02急登!

稜線に出てしばらくすると丸山から派生する尾根と交わるジャンクションピーク(JP)に出る。爺ヶ岳も鹿島槍も見える。素晴らしい展望にテンション上がる。

Ggatake03鹿島槍が見えてきた

山頂はすぐ近くのように見えるが、その手前にはこれから通る予定のP3、P2、P1が連なっている。手強そうな予感だ。

Ggatake04右奥から鹿島槍、爺ヶ岳北峰、中鋒、P1。その手前にP2、P3

今回の計画は初日P1でビバークし、2日目に爺ヶ岳経由で鹿島槍まで往復するA案と、初日にP1まで到達しない場合はP3に幕営し、2日目は爺ヶ岳だけを往復するというB案を用意していた。鹿島槍にアタックする場合は2日目に冷池で幕営する縦走スタイルが一般的なようだが、重荷での行動に不慣れな私のために、コバさんがP1からの往復を提案してくれたのだった。
なので、翌日の鹿島槍に希望を残すため、なんとしてもP3を目標タイムで通過してP1で幕営したいもの。
ペースを上げてP3の目標タイムはクリア。しかし…バテていた。
P3は本日の幕営の準備をするパーティーで賑わっていた。豪華な風除けが残置されていたり、なかなか寝心地が良さそう…

Ggatake05P3は快適そうなテン場だ

でももうひと頑張りして、さらに進む。
P2の手前は少し痩せ尾根。この日は幸い快晴無風なので風景を堪能しながら気持ちよく歩けた。

Ggatake06P2は高度感がある

その後再び樹林帯を通り、最後に急登を必死の思いで乗り超えるとP1の広大なテラスに到着だ。
P1は遮るものがなく、間近には爺ヶ岳の山頂と鹿島槍、遠く槍ヶ岳まで見渡せる絶景が広がっていた。

Ggatake07槍が見えた!

ここまで辿り着けた達成感を感じつつ、ビバーク準備を整える。
地面はアイスバーンの上に薄い雪が乗った状態。コバさんががんばって風除けを掘ってくれたが、だいぶ苦労した。

Ggatake08P1から爺ヶ岳山頂を背景に

テント内で宴会をしているうちに日が落ちて、気温が下がり、風がでてきた。
風がどんどん、どんどん強くなり、テントが傾き始めた…。
この風は激しくなる一方で、夜中中風がテントを煽る「ドドドド」というマシンガンのような音は止まず、ただただテントが飛ばされないことを祈って眠りについたのだった。

3/19(日)吹雪のち晴れ

翌朝、風は幾分収まったが、外は雪。視界はほぼゼロ。
出発を遅らせ様子をみたが、天候は回復しそうにないので、軽身での爺ヶ岳往復だけ決行することにした。
P1の広い尾根に一晩で30センチあまり雪が積もった為、シュルントや雪庇に注意しつつ歩いた。視界が悪くトレースも消えてルーファイも難しい。昨日とは何もかも違う状況の中、新雪と強風で思うように歩けない。
なんとか頂上に立ったものの視界ゼロ。証拠写真だけ撮影してそそくさと下山した。

Ggatake09撤収前のP1

撤収して、昨日通った道を下山していくが、ここからが長かった。
下山中に天候は回復し気温も上昇、雪はみるみるうちに腐っていく。涼しい顔でスタスタ降りていくコバさんを必死に追いかけながら、なかば滑り落ちるように無様に降りていく私であった。

最後に…
気長に見守ってくれたコバさんには感謝してもしきれない。
自分の歩きや雪山での振る舞いは大きな課題が見つかったが、天候によって全く違う姿を見せる冬の北アルプスを体感できたことは得難い経験だった。
そしてこの時、爺ヶ岳の山頂から見えるはずだった雪の劔を見たいと強く思い、GW合宿の五竜岳山行への参加を決めただった。

大源太川 北沢本谷

日程:2017年8月27日
メンバー:こば(L)、うえ、つかみ(記録)
ロープ:8㎜ 30メートル お助けロープ
コースタイム:(前夜泊)6:15大源太山登山口駐車場~7:15入渓地~7:50七つ小屋裏沢出合~9:20三又~12:40大源太山頂上~ヤスケ尾根~15:35大源太山登山口駐車場

8月最後の週末、北アルプスを楽しむ予定だった。
こばさんとうえちゃんは畳尾・飛騨尾根登頂。そして私は常念から蝶が岳を縦走。しかし、天候が崩れそうなので転進することになり、そこに私も参加させてもらった。晴れそうな地域の沢登りへ。前日の夜、登山口駐車場へテントを張って翌日に備える。標高800メートル程の駐車場。半袖一枚では少々寒い。夏が過ぎ秋の気配を感じてくる。それでもランタンによってくる虫たち。空には一面の星空。やっぱりいいなー。何度繰り返しても山の領域には癒される。
5時に起床。外で珈琲を頂いていると、車が一台。また一台と次から次へとやってくる。あっという間に10台ほど停められる駐車場は満杯になった。登山者の方が圧倒的に多く、沢装備をまとったパーティは一組(5名)だけだった。先に越されたくないなー、と思ったが先に出発。ゆっくりしていたが、私たちも予定より早めの出発となった。
今回の沢は大きく3つに分けられる。入渓地から三俣までの前半。三俣から大源大山頂上までの後半。そして、下山となるヤスケ尾根である。

先ずは、前半。
駐車場と登山口は同じ敷地内にあり、登山ポストに計画書を入れスタート。歩きやすい登山道を進むと崩落した箇所に梯子がかかっている。しかしこの梯子も崩壊の箇所あり。注意しながら登り、2回目の徒渉地点が入渓地。既に沢装備を整えて出発しているのですんなり通過。最初に2条4mの滝。すんなり突破。次いで4条6mの滝。先に出発した五人組のパーティが、左側からロープを出して登っていた。確かにガイド本には左とある。しかし、リーダーは右から登り始めた。確かめながらあっという間に登り切る。お助けロープに繋がり、私たちも後に続く。思ったよりすんなり登れた。やはり人数が少ないと早く先に進む。あっという間に七つ小屋裏沢出合い。その後に続く小滝。いやらしいものもあり、気が抜けない。7mの滝は右側の壁から取りつく。そして10mの斜滝のクラック。左側のクラック沿いを登る。小さなものでもぬめりがあるので、気が抜けない。水流があったり、滑っていたりし、「どうかな?」と、思う箇所には必ずお助けロープを出してもらった。たまに、「いけそうかな」と、強気に思う場所も、このお助けに繋がれているから、そう思えたんだなーと、今更ながらに思う。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
斜滝のクラック

予定より早く三俣の出合いに到着。

ここからは後半。
七つ小屋沢から流れ落ちる30mの滝は迫力があった。見晴ノ沢も崖から勢いよく流れる。そして出合いにかかる8mの滝は右壁を渡り、次いで2段15mはそのまま高巻く。草木を握りしめながらトラバース。先が見えなくなくなる所もあり、緊張する。次の2段7mはあっという間に過ぎ、チムニー滝へと差し掛かる。今までお助けロープのみで進んできたが、リーダーは30mのロープを取りだした。ザックを背中から腰へと位置を変え、ロープをつけて進んで行った。なんとビレーなしで。「エッ!?」一心不乱でみていると、壁と体がフィットしている。ねじりなら、つっぱりながら快調に進んで行った。最後の詰め上げ部分がシャワークライムになっており、そこが少々難しそう。それでも、無事突破。次に、クライマー女子のうえちゃん。小柄ながらもかなりの男前。怯むことなく進んで行く。足のスタンスを確実にとりながら、慎重に進むので安定感がある。するすると最後の詰めに差し掛かるも、足をしっかり決めての突破。華麗である。そして私の番が来た。ハーネスにロープをしっかり結びトライ。しっかり見ていた通り、チムニー部分は何とか進めたものも、張りだした岩の登り詰め。思ったより水圧がかかる。力を振り絞りトライ。次の瞬間、ずり落ちた。どうしよう・・それでも、何でも、どうにか、上がるしかない。再度チャレンジ。ロープに全体重を乗せ踏ん張ると、隙間にお腹が引っ掛かった。両足で壁を蹴飛ばしどうにか突破。
あーよかった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

その後は、徐々に沢は枯れ、スラブ状になってくる。乾いていてもコケなど付着し滑っていたりし、かなり厳しい。一か所、脇の潅木帯に逃げ込む。足場が定まらず手こずりながら、かなり苦労した。どうにかこうにか、ヤスケ尾根の稜線にでた。そこから頂上までは、ほんのわずかで到着。

草付きスラブ
ヤスケ尾根

大源太山山頂。抜群の展望、越後の山々など近間からみることが出来た。「うー素晴らしい!」
山頂でしばし休憩をとり、ヤスケ尾根を下って行く。上越のマッターホルンとささやかれるだけあって、尾根の両脇は際立っている。足元はしっかりとしているので、全く問題はない。展望を楽しみながら、樹林帯の中に。下り一片の登山道。足を痛めないようゆっくりと下っていった。

小滝や三又の大滝。そしてシャワークライムのチムニーに、緊張スラブとスリル満点だった。
沢の水は適度に冷たく、木々の隙間からは光が溢れる。見上げる空は青。絶好の沢日より、満喫した一日に感謝。

北アルプス 大キレット

メンバー:トン(L・記録)うえ(SL)ミナザエモン・ササジ
日程:2017年8月11~13日

11日 平湯駐車場~上高地~明神~徳沢~横尾~槍沢ロッジ~ババ平(幕営)
12日 ババ平~大曲~槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳(往復)~中岳~南岳小屋(幕営)
13日 南小屋~大キレット~北穂高小屋~涸沢~横尾~上高地

8月11日㈮

仕事を終えて帰宅しAM1:00自宅近くでササジさんにピックアップしてもらう。ササジさんとはこの時初対面。ミナザエモンは既に乗車。この後、うえちゃんを乗せ一路松本へ。
お盆休みということで高速は渋滞。SA、PAは大混雑で駐車も厳しい状態だった。うとうとしていたので定かではないが、途中で仮眠を取った。
平湯に車を停め、シャトルバスに乗り上高地へ。
身支度を整え歩き始める。明神、徳沢、横尾と休憩をとりつつ進む。横尾から本格的な登山道に。槍見河原から槍の穂先は全くみえなかった。槍沢ロッジでビールを買いババ平のテン場へ。値段は張るがやはりビールは最高だ!
テン場は混雑していたため、河原にテントを張り宴会。夕食はミナザエモン作のカレー。山で食べるカレーは最高に美味しい。途中から北鎌隊のケンさんとキム兄も合流。19時頃には切り上げ爆睡。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

8月12日㈯ 3:00起床 4:30出発

ババ平のテン場を出発し大曲へ。大曲~水俣乗越、東鎌尾根にでるコースも検討したが、体力温存のため槍沢をボチボチ登る。今日は雨が、降ったりやんだり、微妙な天気。天狗原分岐あたりで、やっと槍の穂先が見えた。
槍が岳山荘到着後、ザックをデボし山頂へ。時間も早かったので、1時間で往復出来た。
槍ヶ岳はガスっていた。
槍が岳山荘に戻って来たら、かなり雨が降ってきた。雨が止んだのを見計らって南岳小屋へむかう。途中、雷鳥の親子が見えたのは幸運だった。
テン場にテントを張り宴会。夕食はうえちゃんの油麩丼は、つゆだくで、美味しく頂く。明日の天気を気にしつつ、20時、眠りにつくが、寒くてあまり眠れなかった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

8月13日㈰ 3:00起床 5:00出発

夜にちょっと雨が降ったようだが、朝は星も見え晴れている。いい天気のようだ。支度を整え出発。大キレット展望台から、大キレットの全貌を見ることが出来た。
まずは、一気に下る。くさり、梯子を使い一気に下る。両手両足を使い、慎重に下る。最低鞍部からは稜線歩き。○×かペンキで、しっかりとマークされているので間違えなく進む。
Hピークとペンキで書いてあったので、ここが長谷川ピークと確認。左右切れ落ちて、高度感がありスリル満点だった。A沢のコルで休憩。真上が絶壁なので、落石に注意が必要。それなのに、大きな石を落石させた人がいた。後は垂直に近い、北穂高を登って行く。飛騨泣きは、どこかわからないうちに通過してしまったようだ。
北穂高小屋が、だんだん近づいてきた。あっという間の三時間だった。天気も良く、大キレットを満喫出来た。
小屋で休憩後、みんなで写真を撮った。そして、ここまで苦楽を共にしてきた、うえちゃん、ささじさんとお別れ。ミナザエモンと共に涸沢へと下る。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA

涸沢は見えているが遠い。途中、鎖、梯子ありで、いやらしい下りである。
涸沢で休憩後、横尾を目指す。上高地はまだまだ遠い。涸沢を目指す登山者が多く、すれ違いに苦労した。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

横尾でバスと電車の時間を確認。
徳沢、明神で休憩、急ぎ足で上高地を目指す。
やっと上高地到着。バスターミナルに向かうが、はるか手前から長蛇の列が延びている。嫌な予感が。恐る恐る聞いて尋ねると、沢度行のバス待ちの列。急いで新島々行のバスチケット売り場の列に並ぶ。18:45発最終バスまで、空きがなかった。このバスでは最終のあずさに間に合わない・・今日中に帰れない。絶望。せっかく急いで来たのに・・・。
タクシーの列も2時間待ち。するとミナザエモンがタクシーを捕まえたと!?
松本までタクシーで行く、単独の女性が相乗りさせてくれるとのこと(この女性は2時間タクシー待った)超ファインプレー!!ミナザエモンに感謝。松本市内が渋滞しているので、塩尻駅まで1人5,000円で乗せてくれた。塩尻駅で、大阪に帰る単独女性と別れ、あずさで帰京。大混雑のためデッキにずっと、立ちっぱなしだった。

3日間の夏休みでしたが、天気にも恵まれ、素晴らしい山行でした。
大キレットは、また行きたいなー、と思う場所でした。
力不足のリーダーでしたがみなさんに支えられ、感謝いたします。
ありがとうございました。

霧来沢 鞍掛沢

●期間:2017年7月15〜17日
●メンバー:ハギ(L/記)、つりし、コバ
●CT
(7月15日)東京発(6:00)…御神楽岳登山口(11:40)…もうがけ沢出合BC(12:30)
(7月16日)BC発(6:20)…鞍掛沢出合(6:40)…二俣(8:00)…30M大滝(9:15)…登山道(12:20)…御神楽岳管理舎(12:45)…BC(14:50)
(7月17日)BC発(5:45)…御神楽岳登山口(6:25)

本当はBC方式で、去年10月中止にした霧来沢もうがけ沢と2本立ての予定だったのだが、16日夕方からの大雨で17日のもうがけ沢遡行は中止。鞍掛沢のみの遡行になった。

(7月15日)
西那須野ICから下道を、晴れの関東から小雨予報の奥会津方面へ。でも、良い方に外れているみたいで晴れ間がみえ気分は上々。只見川沿いに走るようになると、鉄橋が分断されている線路が視界に入る。2011年から部分的に運休している只見線、未だこんな状況なのかと、当時の災害を思う。
林道の本名津川線に入り、御神楽岳登山口まであと3分、林道仕様の車でないのによくぞここまでというところで駐車。もう少し手前には比較的広いスペースがある。

御神楽岳登山口から八乙女ノ滝の上の入渓点までは登山道を行く。登山道からよくよく見ると、八乙女ノ滝の左壁に残置ロープらしきものが垂れているのが見えた。ちょっとした鎖場を下って滝上で入渓。
霧来沢本流は本流らしからぬ水の少なさ、ゆるやかな流れで平和そのもの。明後日遡行する予定のもうがけ沢出合まで行き、もうがけ沢に入って少し先を見るが、出合手前の適地より良い場所はなさそうなので戻ってBCを設営した。
蒸し暑いので各自、腰掛けによい岩を水流の中に見繕い、足を冷やしながら早々にビール解禁・素麺タイム。BCまでほとんど歩かないということで、各自酒もつまみも多めだ…夕方、焚火を始める頃にはあらかたお腹も膨れていたが、コバさんの牛すじ煮込みと米3合がするりと入ってしまう人体の不思議。宴会開始が早かったせいで、いつもより早めに就寝。

1_川の中で宴会

(7月16日)
5時起床、6時15分出発。歩き出してほどなく、左岸に並走する登山道から釣りのグループが降りてきて挨拶を交わす。本流をずっと行く訳ではないと告げるとホッとされた様子。こちらもほんの少しだけ彼らより先行していたのでホッとした。少しすると「八丁洗板」という、広々としたナメが広がり、幸せな気分でヒタヒタ歩く。沢床の岩盤が白っぽいので余計に綺麗だ。晴れていればもっと…。

2_八丁洗板のナメ

鞍掛沢は左岸から小さく出会う。15分ほど歩くと先がモヤモヤとしていて、やはりスノーブリッジ登場。短くしっかりしており、下を通過。斜滝は問題なく登る。その先がモヤってるんだよなぁ…次に現れた雪渓は覗いても真っ暗で上に上がるのも苦労しそう、少し戻って右の泥壁を3mほど登り、平坦な段丘に上がって巻く。水に戻ったところでウドを採る。ナメ滝を気持ちよく歩き、少しすると左から10M滝が落ちているのが遠望できる。枝沢の滝かと思っていたら、左俣だった。右俣にも少し奥に滝があり、綺麗。出合の滝を右から巻いて登り、左俣に入る。フリーで登れる小滝が続いた。そしてゴーロの奥にはまた…。本日一番大きな雪渓だ。
距離が長いのでヘッドライトを着ける。抜けた先は、どうやら核心の大滝30mの基部だ。庇状になって頭上に大きく被さっている雪渓末端の落雪の影響を受けないよう、ルートの右ルンゼを途中まで登った。途中からコバさんがリード。縦一列だったがうまい具合につりしさんがいる所にセルフが取れる灌木があった。しっかりしている残置ハーケンが一箇所。テラス状になっている岩壁に突き当たった所で切って、上げて貰う。岩壁には残置が2つ。ラストのつりしさんがそのままロープを引いて落ち口へのトラバースルートを探りにいく。左上し、最後は枝にぶら下がりながら滝の落ち口のすぐ上に降りることができた。

3_大滝手前の雪渓
4_ルンゼの途中

大滝上の15m滝は上部が微妙と感じて補助ロープを貰った。CS(下から見るとそう見えたが…造形?)滝は右のグズグズを一段上がって岩の隙間を登るがホールドが遠く離陸に難儀。

5_大滝上の15M滝

詰めは水の消えた沢を淡々と登る。途中でワラビの群生があり、今晩のつまみ用にせっせと摘んだ。迷うこともなく、わずかな薮こぎで登山道に合流する。
東京から遠路はるばる来たので、せっかくなので本名御神楽岳の山頂を踏むつもりだったのだが、少し前からしとしと雨とガスで真っ白。どうせ何も見えないので、そのまま下山することにした。
すぐに現れた御神楽岳管理舎で休憩をとってからBCへ向けて登山道を下山。下の方で、キクラゲをレジ袋一杯に採った。先ほどのワラビと、雪渓の近くで採集したウドと、少しだけだけどヒラタケもある。BCなのでタープの下は乾いているし、薪も昨日のうちに、今日の分集めてあるのですぐに酒宴の準備から入れる。今夜も楽しくなりそうだ!だったのだが。

16時くらいから本格的に降り出した雨。昨日、日中の宴会時に使った本流の中の岩が隠れていく。でもここは安全…なはず。とタープの下で山菜を頂きながら酒を飲み、余裕の目で「すごいね、増水結構早いね」と眺めていたのもつかの間。沢の色が茶色になり、サンダルで行き来できていた本流が荒々しい様相に変貌していった。その岩が隠れたら移動と定めたラインを越えたので、荷物をまとめて2-3m高い段丘に避難。土砂降りの中タープを張り直しテントを張り直し、男性陣が最後に薪まで移動させてきて、タープの下の焚火を復活させた。
沢のゴウゴウいう音に混じり沢の中を岩が転がる音だという低く鈍いゴロゴロとうなるような音が絶え間なく続き、なんとなく落ち着かない。0時すぎに焚火のそばでゴロ寝した。

6_川の中では宴会不可

(7月17日)
4時少し前に消えかけた焚火を熾していたら、全員なんとなく起床。もうがけ沢は中止決定にした。あれだけ降って岩がゴロゴロした後なので、遡行可能な程度に減水したとしても浮き石等が多そうなのと、林道の車が無事に国道に出れるのかも気になるところ。3時くらいにも雨脚が強まっていたので心配だったが、明るくなってから確認すると、水は相変わらず茶色に濁っているが水位は大分下がっていて、渡渉可能だった。撤収して6時前に出発、入渓時は八乙女ノ滝の上からBCまで沢を歩いたが、今日はBC対岸からすぐ登山道に入る。こういう時はありがたいロケーションだ。車まで戻り、順調に国道まで出れた時はほっとした。7:30からやっている大塩温泉の共同浴場でゆっくりと体をほぐす。昨日の大雨が嘘のような太陽の眩しい晴天になっていた。天気だけいうなら文句なしの沢日和…。もうがけ沢のまぼろしの大滝はまぼろしのまま終わったが、また、次の機会に!

7/5の集会報告をアップしました

米子沢~国境稜線~白毛門山

【期間】2016年10月7日~8日

【メンバー】こばL、キム

今回はキム兄が東北巡業に出る直前ということもあり、贅沢にも1人1台の車。道の駅みなかみ近くのコンビニで待合わせて、まずは下山地点の白毛門登山口にある駐車場へ。キム兄の車をデポして新潟へ。桜坂の駐車場には11時ごろだろうか。ビールを飲んで眠りにつく。

10月7日(金)
6:00出発-6:30入渓-9:40避難小屋-10:00巻機山頂(ホントの山頂)-11:25米子頭山北側のコル-12:40米子頭山-15:00北側の1809m峰北側のコル(BP)

5時起床。
普通ならば尾根ルートを取るところだが、某先輩の言葉に調子にのって米子沢遡行、ナルミズ下降という計画にしていた僕等。カップ麺を食って沢支度をすると6時。計画書では柄沢岳手前の1809m峰のコルの池塘としていたが、できることなら今日のうちに檜倉山まで、はたまた朝日まで抜けたいなんて。なんと無謀なことか。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA<米子沢は薄曇りで寒かったあ>

6時半前に入渓。10時には巻機山の本当の頂上。ここまでは予定通り。しかし試練はこれからだ。赤牛岳との分岐からいよいよ国境稜線に足を踏み込む。多くの記録にもあるように、ここからしばらくは群馬県側の草地に踏み跡がある。これを辿ると栂ノ頭を東から巻いて行くことができる。途中何箇所かの笹薮はあるものの快適だ。草地の傾斜が強くなりこれ以上は行けなくなる栂ノ頭直下で笹を掴んで稜線に乗る。ここから米子頭山北のコルまではどの記録でも心くじかれる激藪。しかし3年前の記憶ではさほどではない。後で思うことだが、先人たちは朝日側から踏破していることが多く、この辺りは最後の苦しい登りになる。逆から行く我々にはあまり参考にならないのであった。この下りもやはり背丈を超えて潅木が混じる激藪ではあるが、まだまだ元気な僕らにはダメージが少なかったように思う。それでも巻機山頂から1時間半。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

コルを通過するといよいよ藪の登り。しかしここは背丈と腰ほどの藪が交互に現れ比較的楽。12時40分頃米子頭山到着。藪に囲まれた山頂だが群馬側は露岩で開けていて眺望がある。山頂には一応山名板もある。
米子頭から先もやはり背丈ほどの藪。ピークを幾つか越えていくが柄沢岳手前の1809m峰南側の草原が今日のBP予定地。気合を入れて再スタートを切る。
ピークがあるとは言っても高低差はあまりなく、それがかえって藪漕ぎを辛いものにしている。顕著な登りや下りであれば笹も枝も下に向かって這っているので両手で掻き分けやすい。傾斜が緩いと好きな方向に這っているので、まるで編み込まれたようで両手で漕いでも歯が立たない。勢い枝の上に乗り上げてねじ伏せるが、それも不安定で恐い。かれこれ2時間上以上格闘し精魂尽き果てた頃急に視界が開け草原地帯となる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

二つある1809m峰のうち北側にあるものの南面に出たのだ。コルの辺りに二つの池溏があり一面の草原だ。次のピークまでは踏み跡もみえる。まるで天国のようだ。二人とも草原に出たところでしゃがみこんでしまい、もう一歩も動く気がしない。時間は15時。もう少し先に予定していた池溏と草原のテンバ適地があるはずだが、ここでビバークすることに決定した。明日取り返せるのだろうか?
池溏の水も意外ときれいだが一応浄水器で濾過し、一度沸かして使うことにした。これがなかったら一体どれだけの水を担がなければならなかったことか。日が暮れるまでのんびり酒飲んで飯食って。日がくれると一気に冷えてくるのでさっさと寝てしまった。

14608845_142160676244864_2059825966875571211_o

10月8日(土)
6:00出発-7:30柄沢山-11:10檜倉山-15:00大烏帽子山-16:40ジャンクションピーク-17:15朝日岳-22:00白毛門登山口駐車場

2日目も5時起床6時出発。
しばらくは草原と踏み跡のある笹原に昨日は見えたが、行ってみると笹原に踏みあとは見つからず。結局1809m峰南のコルまでそれなりの藪漕ぎ。やはり池塘を持った草原が広がりこちらも天国のテンバ。地獄の藪と天国の草原が交互に出てくるのだこの稜線は。(圧倒的に地獄が多いけど)
目の前に大きくそびえる笹の茂る柄沢山を目指す。稜線の中心を歩くと時折踏み跡が現れる。旧道はここに付いていたのであろうか。確かに藪も胸くらいで首が出せるだけ気持ち的には楽になる。小ピークをいくつか越えながら進むのだがなぜか小ピークの付近にはシャクナゲや針葉樹の灌木が密集する。このころになるともう避けるよりも中央突破。柄沢山の直下から草原となる。これはうれしかった。そしてこの草原が新潟側の奥まで続いているようにみえる。草原に誘われるように歩いていった先には悪魔が待ち構えていた。そう、この稜線は新潟側に外れてはいけないのだ!草原はやがて浅い笹藪となり、すぐに行くことも戻る事も出来ない激藪に変わり牙を剥く。真っ直ぐ新潟側の斜面に這っている笹を掻き分けるのはほぼ不可能。音を上げて稜線を目指すがあまりに遠い。高度を上げるとさらに灌木の密度が増して壁のようになる。わずかばかりだが進んだ辺りで南へのそこそこの下降となる。これを逃したらもう稜線に戻れない!笹に掴まり枝に掴まり力ずくで体を振って稜線目指して下降する。足元は常に空中。コル状になったところで稜線を捕まえて力尽きる。振り返ると群馬側に草原がみえる。俺たちはなんてことをしてしまったんだあ。ガッカリである。しかもたどり着いた稜線には踏みあとが。。。
下降中にも見えたが、ここから檜倉山までは灌木中心の藪。見た目には紅葉してたりしてきれいだが、そんな見た目には騙されないぞ!(って突っ込むしかないのだが)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
枝をなぎ倒し、踏みつけ、落っこち、転がり、脛を打ちながら越えていく。何度か倒れこんだまま動けずそのまま休憩。正直ここから檜倉山までの間に何があったのかほとんど覚えていない。ようやく檜倉山についたときには3時間以上が経過していた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA<わかるかなあ。足の下は地面まで1M弱>
檜倉山山頂は広い草原&池塘で天国のテンバ。しかし昨晩すべてのアルコールを飲みきってしまった僕らにはここで泊まる選択肢はない。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
そうは言っても出発からすでに5時間。くたくたなので大休憩とする。池塘の水を濾して一旦沸かして水筒に補給する。ちょっと色がついている。このルートにはこんな水しかないのだ。
20~30分休憩して鋭気を養って最後のピーク大烏帽子へ。ここから先も何があったかはやはり記憶があいまい。というかどこも同じようにひどい藪。
大烏帽子の頂上直下近くに来るといきなり藪から飛び出し草原となる。なんと開放的なことか!これで苦行も終わった!と思ったのだが。。。草原はさほど続かず、ホントの頂上直下は藪。でも頂上からはナルミズ沢の源頭まで草原が広がっている。その先は踏み跡があるとの記録どおり、上から見ると明瞭なトレースがつながっている。やったー終わった!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA<最後の草原。終わったあ。>

OLYMPUS DIGITAL CAMERA<ナルミズ沢の源頭>

しかし時計を見ると15:00。これから沢を下るのは危険。コルでビバークしたとして明日ナルミズ沢下降+東黒沢下降までできるか。さらに天気は下り坂。ナルミズ沢下降は諦め、今日のうちに土合まで下山すべく覚悟を決める。ナルミズ沢のコルからジャンクションピークまでは確かに踏み跡はあるが、やはり沢屋の踏み跡。一般登山道とは違うわけで暗くならないうちに通過しなければならない。15:00ともなるとこの時期は日の傾きが気になる。せっせと藪漕ぎ交じりの踏み跡を辿り何とか明るいうちにジャンクションピーク。そして朝日岳の水場までたどり着けることができた。
この先は暗いながらも一般道で水もたっぷり。安全だし、まあカモシカ山行?久しぶりのヘッデン下山にちょっと楽しさを感じつつ夜10時には下山。予定通り?
白毛門登山口の東黒沢で身を清め、デポした車で再び桜坂へ。腹減りまくってたけど意外と食えないもんですなあ。2時ごろ眠りにつきました。

6/21の集会報告をアップしました

東北・飯豊連峰 石転び沢 山スキー

日程:22017年5月20日(土)~21日(日)
メンバー:ツノダ(記)

今回は白馬雪渓の2倍、約5キロを登って、下る修行をして来ました。

5月19日(金)

20時に石巻を出発し東北道、山形道、山形中央道から山形上山ICを降りて13号線へ。
南陽市から飯豊町、小国町を進み倉手山駐車場に深夜0時に到着。一人入山祝い。

5月20日(土)

6時に通行戸止めの舗装道3キロを、春合宿隊の下山尾根を思いながら休館中の飯豊温泉へ。
途中自転車活用の2名パーティーに抜かれる。後ろ姿に嫉妬を感じる。

銀輪隊銀輪隊
温見平より梅花皮雪渓温見平より梅花皮雪渓

温見平に7:10到着。遠くに梅花皮小屋が小さく見える。時々残雪交じりの登山道をへつり、平坦になった滝沢出合下から雪渓へ8:50降りる。
長靴からウロコ板に変えて焦らずゆっくり歩く。遠くに先行者2名確認。
雪渓が大きいので北股岳への門内沢と石転び沢が中々分からず、しばらく地図と照合する。
右の沢を少し行き門内沢を確認。途中から石転び沢へ戻ってデブリを避けながらクトーが効くまで斜面を登る。
石転び沢

石転び沢

斜度が45度になり板をザックへ固定しアイゼンで約1時間、やっとこ梅花皮小屋へ14:10到着。
梅花皮小屋にて

梅花皮小屋にて

ビールを雪渓で冷やす。きれいで美味しい水場があり2階で今夜の準備をする。
小屋からは大日岳は見えるが烏帽子岳があり飯豊本山が見えない。
明日は下るだけなのでその前に北股岳に登って杁差(えぶりさし)岳、頼母木(たもぎ)山も含めた飯豊の山々を見るため少々変更を考える。

北股岳より飯豊本山北股岳より飯豊本山
北股岳より大日岳北股岳より大日岳

夕食は仙台からの建築関係の人、新潟県土木職員、村上市消防隊員2名の方々と飯豊の山の話で盛り上がる。
飯豊の殆どの尾根は整備されていないが、やぶ道があるとの事。二王子岳から門内岳へ縦走する人もいるらしい?残雪期なら藪漕ぎはないのでは?

5月21日(日)

5時過ぎ小屋出発、気温が高くキックステップで6時に北股岳へ。遠く飯豊本山から
大日岳のゆったりした尾根を見る。真冬は豪雪と思うが春の飯豊は優しい山々を感じる。誰もいない小屋に戻り少し掃除をする。
ドロップ前

ドロップ前

石転び沢上部 石転び沢上部
石転び沢下部石転び沢下部

7時過ぎ45度の斜面を慎重に下るが馴れて大回りもいれた滑りをする。
北股沢出合からは緩斜面なのでビデオや写真を撮りながら約50分で板を外す。途中、10名ほどの山スキーや登山者に会う。
みんなが登っているのに、こちらは一仕事を終え下るのは少し優越感を感じる。
4月に蔵王、秋山沢で会った白石の山スキーヤーの熊谷さんパーティー5名とすれ違う。
熊谷さん

熊谷さん

ソロも良いが仲間も良いもんだなぁ(笑)
7時50分、斜面が緩くなりシュルンドを気にしながら前日の山スキーの出発地点で板を外しザック脇に固定、重い。
夏に近い朝の登山道をゆっくり進む。カタクリの花が初々しい。
カタクリ

カタクリ

滑走終了滑走終了
ゲート手前ゲート手前・足が痛い(笑)

9時に温見平に着く。10時10分、倉手山駐車場に到着。
途中で採ったトリノアシをラーメンに入れ喰い梅花皮温泉の露天風呂で今回の山行をしみじみ思い出し石巻に白石経由で帰る。
石転び沢はアプローチは辛いが滑走は達成感があり、チャンスがあれば行きたい東北の山ですね。