八ヶ岳東面、赤岳東稜

八ヶ岳東面、赤岳東稜

時期:2014年3月1日(土)~2日(日)
参加者:笹田、アベ、カト(L、記)
行程:
(1日目、3/1(土))小雪のち曇
新宿7:00(あずさ)8:54 小淵沢(タクシー)清里スキー場(県界尾根登山口)10:00…東稜取付点13:20…15:50幕営地(幕営)

(2日目、3/2(日))雪のち曇
幕営地6:30…第一岸峰7:00…第二岸峰10:10…竜頭峰12:20…キレット分岐13:30行者小屋14:10…美濃戸口16:30(バス)茅野17:28-19:30頃新宿

記録:
(総括)
県界尾根から赤岳へのルートを予定したが、不注意で先行パーティー(P)の踏み跡を追いかけて東稜に上がってしまった(先行Pに追いついて初めて知る)。登山口から20分で最初の県界尾根指導標、次の20分で同指導標、次の10分でまた指導標、20分で右方向の最後の指導標。途中で1本立てたので登山口から約1時間10分ほどの最後の指導標から右上して尾根に取付き小天狗に上がるのが正解だったようだ。小天狗方向は踏み跡がなく、かつ先行Pは県界尾根に向かうものとの先入観念があり、ついつい楽なトレースを追いかけたのが失敗だった。

大門沢をかなり上がり左尾根に取付いたので明らかに間違いに気付いたがここまで来て引き返すことはできないので流れにまかせた。なにせ大ベテランが二人いるのでどうにかなるだろう、と安易な気持ち。

目的から外れた山行だったが、結果的には赤岳東稜は全体に素晴らしいルートであった。雪稜と岩・雪・氷のミックス岩稜帯は雪山登攀を十分満足させてくれた。

笹田さん、アベさんにはルート間違いのため予備知識のない初見ルートを大変な困難とご迷惑をお掛けした。東稜の素晴らしさで勘弁してもらいたい。お二人にすべてリードしてもらい楽しく登攀できたことに感謝したい。

140302赤岳東稜ルート図2

140302赤岳東稜トポ
(1日目)
清里スキー場の上の駐車場でタクシーを下りる。県界尾根登山口は上の駐車場より少し下のロータリーから入る10:10。先行Pの踏み跡を辿る。ラッセルは大変だったと思う。大門沢を緩やかに登る。10:30ころ最初の指導標、11:20ころ右方向に向いた県界尾根指導標。小天狗まで1時間と書いてあったので1時間30分見れば着くだろう、また、真っすぐなルートで県界尾根に取付くルートもあるのだろうなど、と話しながら先行Pを追う。

しかし、沢を詰めていくほどに県界尾根は遠くなり不安になりながらも後には引けない気分になる。二股らしいところの上部を左に折れて左尾根に取付いたときは明らかに先行Pは県界尾根と違う。登った尾根は雪が深くワカンを履く。標高2300mほどの狭い平らなところで休憩している先行Pに追いつく。先行Pはここで幕営し東稜を登攀すると言う。

そうかこの尾根は東稜なのかと知る。何という馬鹿さ加減か。我々は時間が早かったのでラッセルしてもう少し上に上がる。右方向にトラバースしている微かなトレースを辿る。急斜面の尾根に取付き、比較的傾斜が緩い場所、ほぼ2350mを本日の幕営地とする15:50。斜面を2m弱削り整地する。

テントは男3人でザックを入れると狭い。それでも調理場を僅かに確保できる。晩飯はアベさんの野菜、鶏肉一杯、餅入りのクリームシチューをいただく。4人分くらいあったが美味しいのでお代わりしたほど。酒はほどほどにして20:00就寝。重い雪がテントをたたく。

(2日目)
4時前起床。雪が大分降った。朝食は笹田さんのミネステローネとバゲット。この朝食の量も多かったが皆で完食する。アベさんのスマホで天気予報を確認。雪は朝方までで次第に回復するとの予報を確認して6:30出発。

第一岸峰

第一岩峰

第一岸峰を目指して標高差ほぼ100mの急斜面をコンテで登る。カト-アベ―笹田の順。

ラッセルは新雪で膝を入れても足が潜る。第一岸峰手前の斜面で手こずりアベさんに代わってもらい、そのまま第一岸峰をスタカットで行く。岩場を超えると尾根に続く斜面の深い雪をアベさん先頭でラッセルする。尾根に出ると見た目は素晴らしいナイフエッジ。踏み跡のないナイフエッジは歩いたことがないので怖さが先に立ちアベさんに先に行ってもらう。稜線歩きは2時間ほどであったか。

第二岸峰を構成する尾根末端はまるで潜水艦を前から見たような形。右は北面で県界尾根方向、左は南面で真教寺尾根方面。笹田さんのアドバイスで灌木が多い左斜面を

第二岸壁

第二岸峰

行く。初見の難しさだがこの選択は大正解。アベさんリードで急斜面をトラバースし第二岸峰に取付く。4Pほどをアベさん、笹田さんがリードを交替して登る。中間のミックスは氷の壁でダブルアックスとアイゼン前爪が決まり気持ちよく登る。尾根に上がりコンテで行く。ナイフエッジの雪稜、露出した岩を超えると竜頭峰。風雪強し。赤岳方面に岩場を下りてトラバース気味に斜面を下ると文三郎一般ルートに出る。行者小屋まで一気に下る。

 

 

 

竜頭峰

竜頭峰

行者小屋で荷を整理して南沢経由で美濃戸口に向かう14:10。美濃戸口最終バスは16:30なので急ぐ。途中で靴紐の締めすぎで足先が痛くなりアイゼンをとらせてもらう。美濃戸に15:35、通常は50分で美濃戸口に行けるのでバスには間に合うが急ぐ。美濃戸口16:15。茅野駅17:28のあずさに乗る。いつものご褒美に白ワインを味わいながら3人で山行を振り返る。

 

 

 

笹田感想記
東面の三尾根の天狗、真教寺を登つて残す県界尾根を今回はトレースするのが私の目的であった。

山梨県は先日来の積雪で骨折りのラッセルが予想されたが、想いの外に少ないので行ってみないと分からないものだ。

大門沢から大天狗に直接辿れると思っていたので間違って登っている意識は無かったが、先行パーティーに追いついて現在地が赤岳東稜と教えられて驚いた。

右にトラバースすれば県界尾根には達するが、ガスの中で遥かに遠く見えたので相談の結果東稜をこのまま登ることになった。

こんな所にルートがあるとは全員知らなかったが、下山後調べてみると雪稜登攀の人気のルートであった。

トレースも、ルートの知識も無いので新しいルートを拓く歓びを久し振りに味わった。

良き仲間に感謝。

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